ガラスに刻まれた和の美 ― 江戸切子の魅力
- 伝統屋 暁
- 4月12日
- 読了時間: 3分
どうも、伝統技術を愛してやまない伝統屋 暁のスタッフです!
前回は「ミラノコレクション出展シリーズ」でデザインのヒントにした「金継ぎ」について書きました。
今回は同じく「「ミラノコレクション出展シリーズ」で採用した江戸切子について書いてみました。

【なぜ「切子」と呼ばれるの?】
切子とは、ガラスの表面に細かいカットを施し、美しい模様を表現する日本の伝統工芸です。
名前の由来は、
カットの形が立方体の角を切り落とした形をさす切籠形(きりこがた)であること、
もう一つは「切子」という言葉は、
「切る(ガラスを削る)」+「子(小さなもの)」という語源が考えられており、
江戸時代には「細かく切ったもの」「装飾されたガラス」を意味して使われていました。
西洋では「カットグラス」と呼ばれるこの技法を、日本独自の呼び名として
「切子」と表現することで、和の文化として発展してきたのです。
【切子の歴史】
ガラスの歴史としては、16世紀ポルトガル船が種子島に漂着した頃。
日本でガラスが初めて作られたのは長崎でした。
海外の文化を受けて始まったのですが、当時欧州で作られていた主流がソーダ石灰ガラスだったのに比べ、長崎で作られたのは鉛ガラスでした。
鉛ガラスはあまり馴染みがないかもしれませんが「クリスタルガラス」と言えば皆様ご存知なのではないでしょうか?
そうなんです。
最高級のガラスなんです!
指で弾くと「キーン」というような音がします。
江戸時代後期にガラスの表面に彫刻することを工夫したのが「江戸切子」の始まり。
江戸では吹き竿を用いた吹きガラスが作られていました。
当初は、単純なカットを入れるだけの装飾でしたが、明治時代に西洋のカットグラス技術が導入されることで、より繊細で華やかな模様が表現されるようになりました。
その後薩摩(さつま)でも作られるようになり、
二大カットガラス「江戸切子」と「薩摩切子」が出来ました。
<江戸切子の特徴>
江戸切子の最大の特徴は、透明または色被せ(いろきせ)ガラスに細かい文様を彫り込む「カット技法」にあります。
職人の手によって一点一点削り出される模様は、光を受けてきらめき、見る角度によって表情を変えるのが魅力です。
・直線的なカットが主体
・鮮やかな色彩・細かいカット
・色被せガラス(二層以上のガラスを重ねてカット)を使用
・厚みのあるガラス
・江戸の粋を感じさせるデザイン

<模様の意味や種類> 江戸切子に用いられる模様は、日本の伝統的な吉祥文様が多く、見た目の美しさだけでなく、意味を持った縁起の良いデザインです。
麻の葉(あさのは) 六角形の幾何学模様。麻の葉はまっすぐ力強く伸びることから、成長や健康の願いが込められています。
矢来(やらい) 竹や木で組まれた垣根を表す模様で、魔除けや防護の意味が込められています。
魚子(ななこ) 小さな円がびっしりと並ぶ模様で、魚のうろこを連想させ、繁栄や豊かさを象徴します。
菊繋ぎ(きくつなぎ) 菊の花を連続させた模様で、長寿や不老不死を意味します。
これらの文様は、職人の熟練の技によってガラスの中に精密に彫刻されます。

出典:pinterest
江戸切子は、職人の手仕事によって生まれる繊細な美と、そこに込められた伝統や願いが融合した、日本を代表するガラス工芸です。
そんな江戸切子を取り入れた「ミラノコレクションシリーズ」はこちらです▼
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