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執筆者の写真伝統屋 暁

「師走」と「除夜の鐘」日本の風習とその深い意味

どうも、伝統技術を愛してやまない伝統屋 暁のスタッフです!


いよいよ明日から12月ですね!

先日のブログでも触れましたが、12月は「師走」と呼ばれます。

この「師走」という名前の由来や意味、そして年末の行事「除夜の鐘」について今日は書いてみたいと思います。


「師走」


<言葉の由来>

まず一つ目に12月は師が年末の行事や法要で忙しく走り回る様子を表して「師が走る」ということから、名付けられたという説があります。


師とは誰なのか?というと仏教の僧侶を指します。

特に、仏教が日本に広まった奈良時代以降、僧侶は人々の信仰の中心的な存在であり、冠婚葬祭や年中行事に欠かせない役割を担っていました。


「師走」という言葉における「師」は、そうした僧侶を象徴していると言われています。



他にも「物事を終える月」という意味で「歳果(としはつ)」や「為果(しはつ)」などの言葉が変化した」という説や、四季の果てる月である「四極(しはつ)」が語源であるという説があります。


師が忙しかった理由として、年末の供養や地域の寺院での特別な行事、除夜の鐘の準備などがあると考えられます。



「除夜の鐘」


出典:pinterest


年末の大晦日には、108回の鐘をつく「除夜の鐘」が行われます。


この行事も、煩悩(ぼんのう)を祓い新しい年を清らかな気持ちで迎えるために重要な仏教的儀式であり、僧侶の大きな仕事の一つです。


煩悩とは、仏教において人間の苦しみの原因とされる欲望や感情を指し、代表的な煩悩の数が108とされています。

このため、鐘を108回つくことが行事の中心になっています。


なぜ108なのかについてもっと調べてみると、面白いことがわかりました!


視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・意識(「眼(げん)・耳(に)・鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)」)という六感に基づき、さらに「良い」「悪い」「普通」の3つの感情がそれぞれに関連し、それを「過去・現在・未来」の三世に掛け合わせた結果、6×3×3=108となっているそうです。


別の説もあって、四苦(4×9)と八苦(8×9)を足した数が108になることから、煩悩は108個あるという説や、1年を表す12ヶ月、24節気、72候の合計(12+24+72=108)という解釈もありました。


108回の鐘のタイミングにもそれが反映されていて、最初の107回は年内につき、最後の1回は新年を迎えてからつきますが、これは過去の煩悩を年内に清算し、最後の1回で新しい年を迎えるという意味が込められているそうです。



ところで「除夜の鐘」は、大晦日のことを除日(じょじつ)といい、その夜に行うため「除夜の鐘」と呼ばれ、「除」という言葉には古いものを捨て新しいものに移るという意味があるそうです。

過ぎた一年の苦しみや迷いを鐘の音とともに消し去り、新しい年に希望を持ち、心穏やかに新年を迎えようという願いが込められています。


みなさん除夜の鐘をつきに行かれたことありますか?

私も数回あるのですが、綺麗に音を鳴らすのは、なかな難しかったです。


除夜の鐘は、日本の伝統文化の中でも特に深い精神的意味を持つ行事です。


その鐘の響きには、過去を振り返り新たな希望を抱く力があります。

この行事を通して、日常の忙しさを離れ、自分自身を見つめ直す機会を大切にしたいですね。



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