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執筆者の写真伝統屋 暁

日本の伝統色が持つ意味

どうも、伝統技術を愛してやまない伝統屋 暁のスタッフです!



さて、今回はお知らせがあります。

玉鋼のヘアゴムに新色が加わりました!


先日のブログで今年伝統屋では「紫に注目しています!」とお伝えしました。


そこで、玉鋼のヘアゴムに新たに紫のバージョンを作ってみました。




玉鋼のお守りの真砂鋼守(まさのはがねまもり)に合わせ

色名を「紫紺(しこん)」としました。


これを機にヘアゴムの色名を和名に変更します!





ピンク → 薄桜(うすざくら)

オレンジ → 大和柿(やまとがき)

ホワイト → 象牙色(ぞうげいろ)

グリーン → 青竹色(あおたけいろ)

ダークグリーン → 柚葉色(ゆずはいろ)

イエロー → 金糸雀色(かなりあいろ)


このように変更します!


色名は全て日本の伝統色から名付けました。

「日本の伝統色」ご存知ですか?


緑・赤などの大きな括りの中に本当にたくさんの種類があります。

日本人の感覚の繊細さを物語っていますね。


その数なんと1100種類以上。


原色とは少し違う色味が特徴的です。

海外のように「赤」などとはっきりしていない色を、日本人の独特の感性で名付けた和の名前。

自然を感じるものが多く、名前一つ一つに自然を愛した心や風雅に遊んだ感覚に触れることが出来ます。


色名を和柄にしただけで、一段と風情のある商品になったような気がします。


それそれの色の意味を見てみましょう。


贈り物の色選びの参考になれば嬉しいです。


まず


⭐︎紫紺(しこん)

本来はムラサキソウの根、紫根(しこん)を使って染めたことからこう呼ばれています。


実は「紫」の色味は古くから世界的に高貴な色だととらえられていました。

『道教』では、帝が住む場所を「紫宮」と呼びましたし、ローマ帝国の帝王が好んで紫の衣服を身に着けたそうで、「ロイヤルパープル」という言葉があったぐらいです。

日本でも聖徳太子の時代「冠位十二階」の中で位の高い人しかつけられない冠の色が紫でした。

今でもスポーツの優勝旗にも使われている色で、高貴で格調高い色とされています。


実は「縁を大事にする」色でもあるそうです。



⭐︎薄桜(うすざくら)



最も薄い紅染(べにぞめ)の色とされる『桜色』の中でも、さらに薄い色になります。


桜は日本人が好きな色なので、ぜひ名前に使いたいという気持ちもありこの名前にしました。


実は「桜」がついた色名は他にも『灰桜 (はいざくら)』『桜鼠(さくらねず)』などもあります。

『桜色』の色名は平安時代より一般化し使われています。


『古今和歌集(こきんわかしゅう)』で「桜色に衣は深く染めて着む 花の散りなむ後の形見に」と書かれたのが最初なようです。


優しいイメージで素敵ですよね。

「幸せ。優しさ」をイメージさせる色だと思います。



⭐︎大和柿(やまとがき)



ややくすんだ明るい橙色です。

江戸後期の歌舞伎役者・三代目“坂東三津五郎 ばんどうみつごろう”が好んだ色で、当時の流行色のひとつ。

たしかに歌舞伎のイメージありますね。


色名の「大和」は三津五郎の屋号「大和屋(やまとや)」にちなんで名付けられました。


くすんでいる優しい色ですね。


歌舞伎の幕の色はもっと濃い気がして調べてみました。


私のイメージでは「黒・緑・オレンジ」でしたがこの組み合わせは市村座の定式幕の色だそうです。

正式には「黒・萌葱・柿色」


ちなみに中村座では「黒・白・柿色」だとか。


それにしても、歌舞伎といえばこの色!というイメージがあるのはすごいことだと思いました。


色ってやはり重要ですね。




⭐︎象牙色



象牙色は、象牙の色味に由来する黄みのうすい灰色です。

象牙とは象のキバで西洋では昔から工芸品や建築材料として使用されてきました。

印鑑が有名で工芸品材料として日本でも貴重な品として扱われていましたが象牙を目的とした象の乱獲が問題となり、現在は輸入できていません。


上品で高級感のあるカラーです。






⭐︎青竹色(あおたけいろ)



「竹」を使った伝統色も実はたくさんあります。

成長に合わせて「若竹色」「青竹色」「老竹色(おいたけいろ)」といった名があるほか、「煤竹色(すすたけいろ)」などの名前もあります。


青竹色(あおたけいろ)は成長した竹のイメージで青みの濃い、明るい緑色で青々と力強く、生命力を感じさせてくれる色です。

お守りにも同じ色がありますが、人気色となっています。







⭐︎柚葉色(ゆずはいろ)




濃く暗い緑色で「ゆばいろ」とも読まれます。

柚子は奈良時代には既に栽培されていたようで、その頃から薬用や薬味として親しまれてきました。


青竹色や柚葉色のような緑系の色は安心感や安定、調和を表す色です。


五感のなかで嗅覚と関係が深いのが緑色なので

香りから得る安心感やリラックス感と合わせると相乗効果がありそうですね。




⭐︎金糸雀色(かなりあいろ)



カナリアという鳥をご存知でしょうか?

その鳥の羽色のような少しくすみのある黄色です。

和名ではなく『カナリア色』と表記した場合は、もう少し鮮やかな黄色になります。


日本の伝統色には鳥から名付けられた色も多くあります。


例えば孔雀緑(くじゃくみどり)は孔雀の美しい青緑の羽のような鮮やかな青緑色、鳶色(とびいろ)はトビの羽毛の色のような赤暗い茶褐色、といった感じです。


植物だけでなく動物や鳥、空など様々な自然から名前がついています。


参考サイト:https://irocore.com



色のもつ印象やイメージは

白系→「善」「真理」「純潔」「純粋」

赤系→「愛」「情熱」「危険」「勇気」「攻撃」

オレンジ系→「陽気」「幸福」「誇り」「野心」「忍耐」

黄色系→「活発」「明快」

緑系→「安全」「健康」「希望」「安定」「調和」

青系→「冷静」「知性」「未来」

紫系→「高貴」「正義」「優雅」「神秘」

金系→「光」


となります。


これらをご自分のイメージと重ねて色選びをされてみてもいいかもしれませんね。



なお、ヘアゴムの柄は色によって異なります。

紫紺の柄は「紗綾形(さやがた)」という和柄です。



卍(まんじ)つなぎ文の一種で、端正な卍つなぎを菱(ひし)状にゆがめた形。

紗綾に卍(まんじ)を斜めにかさねた「万字繋ぎ」(紗綾形)が頻繁に織り出されたことからこの名がついたと言われています。

「卍」は仏教用語で「宇宙」「無限」を意味します。

「家の繁栄」「長寿」の願いを込めたとされているそうです。




その他の柄についてはこちらをご覧ください。


伝統屋のヘアゴムやお守りの和柄はどれも見る角度によって違って見えて綺麗です。



ぜひ贈り物にもどうぞ。


真砂鋼結-まさのはがねむすび-


真砂鋼守-まさのはがねまもり-



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伝統屋 暁で取り扱っている作品は全て本物の技術を詰め込んでいます。

和風アクセサリーが大好きなあなたにも満足いただける作品が揃っています。


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